GA4データをもっと有効活用！-GTM設定でリンク先のURLパスのみ取得する方法-

こんにちは。D2C ID沖縄オフィス アナリストの長濱です。

2023年7月1日にGoogle Analyticsのユニバーサルアナリティクス（UA）のサポートが終了し、GA4への切り替わり約2年。細かな計測設定やカスタムディメンション、カスタム指標を使った分析に日々翻弄されています。

D2C IDのアナリストはGA4データを使ってレポーティングを行うだけではなく、どのような形でGA4にデータが格納されれば今後の集計や分析が行いやすいか？を意識して、GTMを使った計測設計・設定までを担当しております。

今回はGA4とGTMの設定に関するtips『GTM設定でリンク先のURLパスのみ取得する方法』をご紹介させていただきます。

どのようなサイトの計測で使えるか？

・任意のパラメータだったため文字数制限にかかる可能性がある

・集計の際にパスのみの方が文字数が少なく、ページがわかりやすい

という観点から実際の案件でも今回ご紹介するGTM設定を取り入れました。

WEBメディアなど表示エリアの遷移先が動的に変わるページの計測を行う際に役立つ内容となっています。

GA4の探索レポートの表示文字数制限について

GA4ではサイトやアプリ上のさまざまなデータをパラメータで設定することが可能です。

ユーザーのデバイスやブラウザ、ページビューなどの自動で生成されるパラメータで取得できるデータと同一ドメイン内でのクリックなど独自に手動で設定し取得できるデータ、大きく2種類のデータに分けることができます。

GA4のパラメータ値に文字数制限があることをご存知でしょうか？

通常パラメータ値の文字数制限は100文字と言われています。ただし例外もあり、

page_title パラメータは 300 文字以内、

page_referrer パラメータは 420 文字以内、

page_location パラメータは 1,000 文字以内で指定する必要があります。

参考：[GA4] イベントの収集に適用される上限

文字数が長くなってしまうページのURLを表示するpage_locationなどは文字数制限が他のパラメータ値に比べると長く確保されていますが、例えば同一ドメイン内の遷移でクリック先のURLを取得する際のクリック先のURL長かった場合には文字数制限に引っかかってしまう可能性があります。

GTM設定でリンク先のURLパスのみ取得する方法

メディアやポータルサイトなどページ数の多いサイトの場合、リンク先のURLの階層が深く、URLを全て取得すると文字数制限に引っかかってしまいどこに遷移したのかわからないということが起こる可能性があります。

GA4にはリンク先URLというディメンションがありますが、リンク先のURLではhttps://～からはじまるURLすべてを取得してしまい、デフォルトで取得できるのは外部サイトへのリンクのみのため、同一ドメイン内での遷移を調べたい場合は追加での設定が必要です。

同一ドメイン内での遷移はパスのみで遷移先を判別できることが多く、リンク先のURLは知りたいけれど文字数はできるだけ省略したい場合が多いです。その際の対処法「リンク先のURLのパスのみ取得する方法」をご紹介いたします。

GTMの設定内容

ユーザー定義変数を作成

変数名：クリックURLパス（任意の変数名）

変数のタイプ：URL

要素タイプ：パス

URL ソース：{{Click URL}}

を選択

タグを作成

event_click（任意のタグ名）

イベント名：event_click（GA4で表示される任意のイベント名）

イベントパラメータ：click_url_path（GA4で表示されるディメンション名）

値：{{クリックURLパス}}

を作成。

GA4の設定内容

GTMで設定したイベントがGA4のカスタムディメンションとして使えるようにカスタムディメンションを使えばパスのみのリンク先を取得することが可能になります。

GTMで設定したイベントパラメータを選択。

以上の設定でリンク先のURLパスのみ取得できるようになります。

今回の記事ではGTM設定でリンク先のURLをパスのみ取得する方法をお伝えしました。

今後も実践的なノウハウについてご紹介していく予定です。

D2C IDではGA4・GTMの設定だけでなくGA4を使ったサイト・アプリの分析なども一気通貫で行っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。