
「人の心を動かすデザイン」プロモーションとサービス、両軸で考える顧客体験(CX)の磨き方

UXデザイン部
#クリエイティブ
こんにちは!
広告やプロモーションでユーザーの心を掴み、その熱量をWebサイトやサービスへとシームレスにつなげる。今回のブログでは、UXD部の武田が、そのデザインの役割を「二つの軸」で紐解きます。私たちがどのようにして、短期的なエンゲージメントと長期的な信頼を両立させているのか、実際の事例を交えてご紹介します。
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二つのデザイン軸
デザイナーとしてのキャリアを築く中で、私は二つのデザイン領域に深く関わってきました。
一つは、認知向上を追求するプロモーションデザイン。キャンペーンサイトやSNSなど、瞬時にユーザーの心を掴むためのデザインです。
そしてもう一つは、ブランドやサービスを育てるためのデザイン。ブランドサイトや公共性の高いウェブサイトなど、長期的な視点で信頼を築くためのデザインです。
これら二つのデザインは、一見すると対極にあるように思えるかもしれません。しかし、どちらも根底にあるのは『ユーザーの心を動かす』こと。そして、その先の『より良い顧客体験(CX)』を生み出すことにあると、私たちは考えています。

熱量を増幅させるプロモーション
広告には、たった1枚の掲示物だけでは語りきれない、クライアントの深い思いが込められています。目に止めたユーザーの熱量をそのままに、WebやSNSへと受け継ぎ、さらに増幅させる。それが、デジタルプロモーションデザインの役割です。広告を見たユーザーが『もっと知りたい』『面白そうな体験ができそう』と感じ、そしてその期待に応える視覚表現をデザインしています。
それは、単に情報を伝えるだけでなく、「なんかハッピーな気持ち」「面白い体験を誰かにシェアしたい」と感じてもらえるような、心に残るビジュアル体験を提供することです。
例えば「社会人用語は突然に」のプロジェクトでは、世代間のギャップがある「用語」をテーマにしている施策で、起用したイラストレーターさんのテイストに合わせ、懐かしいレトロポップなボタンUIや色味、スマホファーストでありながらもPC版ではダイナミックにスケールアップする演出を取り入れインパクトある絵作りを目指しました。

また「隠レア野菜」のプロジェクトではきらきらと輝くグラフィックを代理店チームが作成し、そのグラフィック1枚の印象をそのままサイトに落とし込みました、呼吸するように点滅するアニメーションやスクロールすると光が瞬くようにタイトルが表示されるなどの演出アイデアを盛り込みました。

「さらばAI森田に褒めらレーニア」では会話を軸とした体験を設計。ユーザーが普段使い慣れているSNSツールのニュアンスを取り入れたUIデザインを設計し、日常の延長線で本当に会話しているような感覚を生み出しました。

これらのプロジェクトに共通しているのは、あるタッチポイントから生まれたユーザーの気持ちや熱量を、そのままWebへと受け継ぎ、さらにブーストさせることです。私たちは、異なるメディアの境界線をなくし、シームレスにブランドの世界観を繋げ、さらなる驚きを用意して、ユーザーの心を動かし続けています。
ブランドデザインは、顧客と「伴走」する
一方で、話題性を生むプロモーションをデザインしつつも、その先に続くブランドの世界観や体験も同時に設計しています。長期的な信頼や愛着へと育むのがサービスデザインやブランディングのデザインです。
プロモーションなどにおいて生まれた「出会い」の接点から、サイトに訪問された方が、ただの従来通りの商品だと思ってしまっては、もったいないですよね。
私たちは、商品の特性やユーザーのデータを分析し、その世界観や新たな価値を定義し、ふさわしいビジュアルデザインを追求しています。
GABANブランドサイトの制作では弊社のアナリストと協力し、ターゲットの分析やデータを元に、どんな接点でどんなユーザーに現在は購入されているか。また商品特性や今後どういった価値をうち出してゆくべきか、方針を定め、CM動画やスチール撮影、サイト制作におけるビジュアルデザインに落とし込みました。

D2C IDが考えるデザインとは、単に見た目を美しくするだけでなく、「ユーザーがサービスに触れるすべての瞬間の心地よさを追求すること」です。ブランドと伴走し、ふさわしい書体、テクスチャ、動線設計、そしてフロントエンド演出まで、チームメンバーと考えながらその先に続くブランドの世界観や体験も同時に設計しています。
運用時も守られる「ブランドの共通言語」
こうしたブランドサイトも長期的に運用される中で、一貫性を保ち続けることが重要です。例えばデザインシステムを設計することで、新規ページが更新されても、元のトーン&マナーが崩れないように仕組み化することが可能です。
デザインシステムは、サイトの構成要素となるボタン、フォント、色などの部品とルールをまとめたものです。これにより、制作に関わる全員が共通の認識を持って作業を進められるため、更新の際にブランドイメージがブレることはありません。これは、ユーザーに「このブランドは信頼できる」という安心感を与え、長期的なエンゲージメントを築く上で不可欠です。
見えない配慮が「心地よい体験」を生む
さらに、D2C IDでは、アクセシビリティ対応もセットで対応することが可能です。「ユーザーが心地よいと感じる体験」は、一部の人にしか届かないものであっては意味がありません。例えば、画面の色を判別しにくい方や、キーボード操作でウェブサイトを閲覧する方も、ストレスなく情報にアクセスできること。こうした「見えない配慮」を、デザインシステムの初期設計段階から組み込むことも可能です。

プロモーションとサービス、二つの視点の融合で創るデザイン
プロモーションで「心を掴む」デザインと、サービスで「信頼を築く」デザイン。私たちは、どちらか一方のご依頼であっても、その先に広がる世界まで見据えてデザインをします。
プロモーションのご相談であれば、単発で終わらせるのではなく、その先に続くブランドの世界観や、顧客との関係性まで考慮した知見を提供します。一方、ブランドやサービスデザインのご相談であれば、プロモーション的な視点も取り入れ、ユーザーの心を動かすアイデアを盛り込むことができます。
私たちの強みは、顧客体験の全体像を深く理解していることです。単に美しいデザインを作るだけでなく、ユーザーの心を動かし、長期的な関係性を築くための戦略をデザインとして落とし込んでいきます。D2C IDが掲げる「CX CRAFTS」とは、まさにこの両軸を統合し、ユーザーとの深い絆をクラフト(磨き上げる)することだと考えています。
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UXデザイン部
Webやアプリから紙媒体まで、幅広いアウトプットに対応。ユーザー視点を軸に、伝わる・使いやすい体験を設計します。

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